100kg越えになる夢が正夢になる女子高生の話(前編、5325文字、67.5kg)
Added 2023-09-10 14:58:20 +0000 UTCこの小説は、pixivで公開している『100kg越えのデブになる夢を見た女子高生の話』の続きとなっています。
そちらを先にご覧ください。
※2023 9/11 0時 文章の一部を訂正しました。
以下本文
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私は昨日、悪夢……というより奇妙な夢を見た。
起きたらいきなり100kgはありそうな巨デブになってるし、そして服は引っ張ったら伸びる……
しかも駅のホームに突如出来た食べ放題のかつ丼屋さんで恐ろしい量を食べて、そしてスカートが破けて……
訳が分からなかった。
まあ夢だから意味なんて考えても仕方がないといえばそうだけど。
どうせ所詮夢なんだから。
(……やっぱり別に変わりないよね)
今制服に着替えるために一旦下着だけになってるけど、昨日と変わりなく標準体型のまま。
体重計に脚を乗せると、49.9kgと辛うじて40kg台だったし。
……服着てないとか、食べてない状態で測ってるとか、そんなの気にしちゃいけない。
今日、5月12日も何事もない日常を送ることになる……よね?
……
放課後までは特に取り立てて何か変な出来事は無かった。
だけど、今漫画研究部の部室で私は奈緒(なお)から謎のものを見せられている。
「これ、才華(さいか)が昨日喋ってた夢の内容をネームにした奴。
夢じゃなくて現実に起こったことにしたけど」
当然この部活には漫画を描ける子がいる。
私は全然描けないけどね。見てるだけの人。
「あ、いきなり100kgになるのはちょっと唐突だから過程も足したよ」
「えー……」
奈緒から見せられたネームを眺めていると、私が東案下駅の改札前に出来たばかりのドーナツ屋さんで買いまくるシーンがあった。
そしてハンバーガー屋さんやらにも通うようになってどんどんデブ化し、ダイエットも失敗……
最終的に100kgのデブになってからは夢で見た内容が始まるといった感じだ。
「何でこんなものを……」
私はかなり困惑している。
自分の夢を漫画化するだけでなく、太る様子まで勝手に想像されて描かれてしまったから。
一体なぜ?
「いやだってさぁ、今漫画を描くネタに困ってたんだよねー。
才華が丁度いい題材を持ってきてくれて助かったよ」
「ま、まーこの部に貢献できたんだったら良かった……かな……」
題材に困っていた友達を助けることになったんだからいいか。
どうせ単なる創作だし……
……
私は学校を出て、東案下駅まで来た。
(あれ……ドーナツ屋さんなんてあったっけ?)
しかし見慣れないお店ができている。
移転オープンと書いてあるけど……
まるで漫画に描かれてる内容みたい……
(いやいや何考えてるの私、奈緒がオープンの事知ってただけでしょ?)
普通に考えたらこのお店が移転してたことを分かっててネームに描いただけ。
絶対そうとしか思えない。
(……気になる)
でも、このお店知らないんだよね。
何売ってるか気になるからちょっと入ってみよう。
中に入ると甘い香りが漂ってるし、たくさんのドーナツがひしめきあっている。
しかも他にもカステラやプリンといった他のお菓子も売ってて……
『(ぐぅぅぅ……)』
私はたちまちお腹が減ってしまった。
買わなきゃ……
「ありがとうございましたー!」
(はぁ……いっぱい買っちゃったなぁ……)
私は紙袋を持ってお店から出てきた。
左手で抱えている袋の中にはたくさんのドーナツが入っている。
『(ぐぅぅうぅぅ……!)』
ほのかに発している香りが食欲を刺激してきて、もう耐えれない。
(ちょっとだけ食べていいよね?)
私は一つ袋から取り出し、そして口に運ぶ。
(あっ、美味しい……)
チョコがたっぷり掛かってて、とても甘い。
この甘味をもっと味わいたいという気分になる。
改札を通った私は、駅のホームにあるベンチに座って電車が来るまでバクバク食べ続けた。
……
(あれれ、もうすっからかん……)
流石に電車の中では我慢してたけど、電車から降りてからも私は食べながら家まで歩いてて……
その結果、帰ってくるまでに紙袋の中身は空になってしまった。
私ってこんなに食欲旺盛だっけ?
でも夜ごはん、ちゃんと食べれるかな……
……その心配は杞憂だった。
あんなに『間食』を摂ったのに全然問題なくお腹の中に収まっている。
何かがおかしい。
(こんな日もあるかな……?)
偶にはいっぱい食べちゃうこともあると思うし、気にしなくてもいいか。
それより山ほど出された宿題をさっさと片付けなきゃ……
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2週間ぐらい経った5月25日、私は部室にやって来ていた。
「本当にこれを漫画にするんだ……」
先に来ていた奈緒は持ち込んだタブレットで例のネームを元に漫画を描いている。
まさか本当に描くとは思わなかった。
「そりゃそうでしょー。
ところで才華さぁ、ちょっと太ったよね?」
「えっ?」
「顔とか丸くなってるし、身体にもお肉が付いてるよ?」
「そ、そう?」
急に太ったとか言われてびっくりしてしまった。
特にそんな自覚は無いんだけど……
「気をつけなさいよ?
漫画みたいになっちゃうかもね?」
「そんなことにはならないから!」
ちょっと太る位はあるかもしれないけど……
まさか100kg越えの巨デブになんてなる訳が無い。
「……そういや続き見る?」
「見せて」
奈緒から見せられた漫画には、ドーナツにハマった後は『モーニングバーガー』にもハマる様子が描かれている。
ネームにこんなシーンあったっけ?あー、あった気がするなぁ。
何これ……どんだけ食べてるの……
「食べ過ぎだよこの子」
「この姿は明日の才華かもね」
「そんな訳ないでしょ!?」
私は声を大にして、そう言った。
……
(でも、マズいかも……)
家に帰った私は制服を脱いで体型を確かめている。
……確かに太ってるのは否定できない。
顔は以前よりも丸みを帯びていて、顎もちょっとお肉が増えている。
二の腕を見ればプニっとしたお肉が摘まめ、脚を見れば何となく太さを増していた。
考えてみれば胸はDカップのブラがキツくてホックが留めにくくなってるし……
お尻もお肉が増えてショーツがキツくなってきたかも……
そしてお腹は括れがあまり見えなくなり、寸胴みたいになってしまった。
おへそ周りを触るとムニっとした贅肉が容易に摘まめてしまう。
最近はスカートもアジャスターを広げてゆったり目で穿いてるし、私服もタイトなものは避ける傾向がある。
だけど私はあまり気にしてなかったみたい……
「えっ、こんなに太ってるの!?」
体重計に脚を乗せたら57.5kgという数字が表示されてしまった。
50kg台に乗ってしまったどころかそろそろ60kg台まで見えている……
だけど太った理由は明確だった。
何せあのドーナツ屋さんにすっかりハマってしまい、毎日のように買っているから。
しかも帰り道に食べる分と、帰ってから食べる分まで買ってる始末。
こんなんじゃ太るのは当たり前だ。
(ちゃんとこれからは気をつけて、ダイエットもしなきゃ……)
食べ過ぎてた気もするけど、ここまで太るとは思わなかった……
明日からしっかりダイエットしよう。
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翌日、私はいつも通りの時間に起きて、そしていつもと同じ時間の電車に乗っている。
だけど……
『(ぐぅぅ)』
朝ご飯を食べたはずなのにもうお腹が鳴っている。
今まではバターを塗ったトースト1枚でも十分だったのに……
これじゃ足りないというの?
東案下駅に到着した私は、改札を出て学校に向かおうと……
(こんなお店あったっけ?)
いつも通ってるドーナツ屋さんのすぐ近くに、また見知らぬお店が出来ている。
しかも朝限定の『モーニングバーガー』というものが売られていた。
近寄って確認してみると、どうやら目玉焼きとベーコンを追加で挟んだハンバーガーらしい。
そしてセットでコーラも付けてくれるという。
『(ぐぅぅぅぅ……)』
見てるだけでお腹が更に空いてくる。
私はもう我慢できなくなった。
(美味しい~♪)
左手に袋を抱え、そして右手にはバーガーを持っている。
そんな状態で私は通学路を歩いていた。
最近歩きながら食べるのに慣れてしまってて、特に違和感はない。
小腹も満たせて丁度良かったかも……
でも当分は控えなきゃなぁ。
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更に2週間ぐらいが経過した。
今日は6月9日だ。
私はいつも通りの時間に起きて、そしていつも通り着替えてる最中なんだけど……
「き、キッツいなぁ……」
最近制服がキツくてしょうがない。
ブラウスも胸の辺りが窮屈で生地が張ってるし、お腹もボタンが閉めにくくなってて……
スカートはもうサイズが合わなくなってしまっている。
何度引っ張ってもホックは留まらず、ファスナーも半分は開いたままになってしまう。
一応悪あがきはしてみるけど、2分経ったら諦めて安全ピンで強引に穿いている。
数日前からこんな感じになってしまった。
(私、すごく太ってる……?)
そうは思うけど、現実を見るのが怖い。
とにかく今はさっさと着替えて学校に向かわなきゃ……
……
放課後、私は部室に行った。
「才華~、大分お肉が増えちゃったね~」
先に居た奈緒は、私を見るや否やニヤニヤと笑っていた。
「な、何笑ってんの……」
「いやぁ、だってさー、スカートのホック留まってないとかかなり太ってるよね?
しかもお腹のお肉がスカートの縁に乗ってるし。
ブラウスもパツパツになってんじゃん」
「うぅ、それはそうだけど……」
全部正しいから私は反論できなかった。
「面白いなぁ。漫画の通りになってる」
「い、いやそうはならないよ!
これからは食べ過ぎには気をつけるし、しっかりダイエットするんだから!」
私は拳を握り締め、やる気に満ちた発言をした。
だけど奈緒は笑っている。
「あはは、本当にできるとは思わないね~。
制服、そろそろ買い替えた方がいいんじゃない?」
「そんな……!
そんな恥ずかしい事する訳ないって!」
「じゃあ頑張って痩せなさい」
「痩せるから!」
……私は威勢よくそう言ったけど、でも漫画の通りになってしまっているのは事実だった。
まるで私の行動を予告してるかのような……
「……また漫画を読ませてもらっていい?」
「別にいいよ」
奈緒から受け取ったタブレットを見ると、次は制服を買い換えた『私』がダイエットに挑むけど全然続かない様子が描かれている。
そして『運動したから大丈夫』と言って馬鹿みたいに食べるのを正当化して、余計に食欲が増しているって感じで続く……
あれ、どんどん内容というかページ数が増えてる気がする……
(……これは私じゃない、私じゃないから)
……
家に帰った私は、現実を直視するために下着だけで姿見を眺めることにした。
(……もうデブの領域かも?)
太ったなぁと思った2週間前と比べても明らかに贅肉の量が増えている。
もう太り気味というより太り過ぎのレベルだ。
顔は丸みが更に増し、ほっぺが随分と膨れてしまった。
そして顎はお肉が増えて二重顎になっちゃってる……
二の腕は贅肉がプルっと揺れるのを感じる程になり、ふくらはぎもパンパンに……
そして太ももはかなり太くなってしまい、履いている二―ハイソックスがキツイのか赤い跡が出来てる……
お尻もプルンとしたお肉が大分付いていて、ショーツがパツンパツンでお肉がはみ出てしまう。
ムッチリと太くなった下半身は、見方によっては随分といやらしい雰囲気も漂っている……
それは胸も同じで、太ったせいでGカップまで膨らんだ立派なバストが突き出す程になっていた。
谷間もくっきりできた胸は、妙ないやらしさを纏っている……
だけどその下のお腹はだらしない段々腹で、見事に弛んでしまっていた。
ショーツの上にだるんと乗っかったおへそ周りの贅肉を見ると、胸がデカくなった嬉しさも半減してしまう……
もにゅんとした腹肉がたくさん掴めてしまうし、折角胸が大きくてもお腹がこれじゃ情けない……
制服はとてもキツくてスカートはこれ以上太ったら穿けなくなる。
私服も下着も大きなサイズに替えてはいるけど、太るペースが異様で追い付いていない。
(流石に太り過ぎだよね……)
女子高生としてはかなりデブな部類になってるし、こんなに太ったことにびっくりしている。
……でも毎日ハンバーガーを食べながら登校し、下校時にはドーナツを食べてるんだからこうなるのもしょうがない。
何だか食事量自体も増えてきてるし、食欲がどんどん止まらなくなっている。
(うわっ、これはマズいなぁ……)
恐る恐る体重計に乗ってみると、67.5kgという数字が表示された。
あともうちょっとで70kgの大台だ。
見た目だけでなく数字の上でも『肥満』になりつつある。
……まるで漫画みたいになってしまってるよね。
そしていずれあの夢が、正夢になってしまう……
いや、そんなのダメだから!
ちゃんとダイエットして、元の姿に戻ってみせる!
私はそう意気込んで、開けかけたポテチの袋を仕舞い込んだ。
(続く)