胸が大きいとダイエットは難しい?『胸が大きいせいで油断してしまう女子高生』(3)
Added 2023-02-07 14:59:20 +0000 UTC---
6月に入り、暑い日もちらほら出て来たこの頃。
私はいつも通り着替えてるんだけど……
(えいっ……このっ……キツイなぁ……)
最近ブラがはっきりとキツくなってきた。
ホックを締めるのに時間が掛かるし、何とかブラを着けても常に圧迫されてる感じ。
背中にしっかり食い込んで、凹みがくっきり出来てる……
前を見ても胸のお肉がカップに収まり切らず、はみ出でしまっていた。
(また胸が大きくなったのかな。でも……)
鏡でお腹を見ると、おへそ周りに結構な贅肉が付いてしまっていた。
括れが見えない程に弛み、ぽっちゃりとしたお腹に変わっている。
お肉が簡単に掴めるし、試しに屈んでみると贅肉がぽよんとショーツに乗りかかった。
(こんなに贅肉が付いてるよ……)
柔らかいおへそ付近のお肉を触りながら、他の場所も確認してみる。
実はお尻も最近ショーツがキツくなり、食い込み気味になってきた。
丸みが増した気がするヒップは、それはそれで悪くない。
太ももはムチムチ感が強くなって、ちょっとだらしない感じはするけど許容範囲ではある。
でも、顔も多少丸くなってるような……
色々見たけど……ムチムチとした身体はある意味では魅力的にも感じる。
ただし……今がそう言えるギリギリ限界って感じだよね。
これ以上太ったら本格的にぽっちゃり体型になるし、スタイルが良いとはお世辞にも言えないレベルになる。
もう1カ月以上は乗っていない体重計に脚を乗せると、60kgという数字が現れた。
(嘘……10kgも増えてる……)
胸が大きいせいで前から50kg位の体重だった。
でも、現状でも10kgも増えてるなんて……
パッと見ではそこまで体型が崩れてる訳じゃないけど……数字にしたら結構太ってるなぁ。
やっぱり……お菓子の食べ過ぎだよね。
ドーナツにハマってケーキも食べて、ポテチもいっぱい買って……
最近やけに間食が増えてしまっている。これはマズいかも。
(でも……胸も大きくなったよね?)
もう一度鏡に目を向けると、更にサイズ感を増した胸がドンと突き出ていた。
キツいブラに包まれたバストが狭苦しそうだけど、それだけ育っているということ。
つまり……太っても全然問題ない。
バストサイズをもっと大きくしてくれるから、却ってメリットがあるかも。
今でもスタイルが良い部類だし、そんなに気にしなくていいや。
……
「智希、ちょっといいかな」
登校してすぐに紗友里からそう言われた。
「どうしたの?」
「いや、こっちの台詞だよ。食べる量が戻るどころか増えてるよね?」
「えっと……どうかな」
「どう見ても増えてるって。
そんなに緩んでたらあっという間にデブになるかもね」
……太ったこと、絶対紗友里にバレてる。
そんなに体型変わってるかな?自分では大したことないと思ってたんだけど……
「そうだよね……気を付けるよ」
「前も言ってたような……本当に注意しないと」
確かに前にも食べ過ぎって言われてたような。
今日ぐらいはお菓子を食べるのを止めた方がいいのかも。
体育の着替えの時だった。
「また大きくなってる……」
隣にいた紗友里がぼそっと呟いた。
「紗友里?」
「あっ、ごめん!」
大きくなってる……って私の胸?
へぇ……そんなに分かる位膨らんでるってことだよね。
この子も私のバストとか気になってるんだ。
「そうなんだよね」
「凄い……私も大きくなりたいなぁ」
何だかんだ言ってこの子も私のスタイルを羨んでるみたい。
だったら……心配するほど太ってないってことだと思う。
どうせ胸ばっかり目立つし、おへそ周りがぽっこり出てても気にならないよね。
却って愛嬌を感じさせる位だよ。
不安になる必要なんて無かったかな。
今の所何の問題も無いし、別に痩せなくても良い。
「どうしたらもっと胸が膨らむのかな……」
紗友里が自分の胸元に手を当てて悩んでいた。
でも普通にスタイルが良い部類に見えるけどなぁ。
確かに胸はそこまでだけど、お腹はきゅっと括れている。
脚もほっそりしてお尻も小さめで、まさしくスレンダー体型そのもの。
今の身体を維持するのが一番だと思うけど。
それに胸を大きくするって言っても努力して膨らませた訳じゃないし……
敢えて言うとしたら、脂肪を増やすことぐらい……
私だって最近太ったおかげで胸が更に大きくなったし。
「いっぱい食べること。それが近道だよ」
「……やっぱり、ある程度は身体にお肉が付いてなきゃ……胸にも栄養が行かないよね」
「紗友里って結構痩せてるからなぁ」
「……ちょっとだけ、脂肪を増やした方が良いのかも」
何故か私の言葉に納得している感じ。ついさっきまで食べる量が増えてるとか言ってたのに……
「でも、智希は食べ過ぎだからね。太らないように気を付けた方が良いよ」
「あはは、本当だね」
まあ、自分は既に十分脂肪が付いてるしこれ以上太ったらマズいかな。
体重が増えない程度に抑えておかなきゃ。
……
学校から出た後、私は紗友里と一緒にドーナツ屋さんに向かった。
このお店のドーナツは脂肪を増やすには打って付けだと思う。
電車から降りた私たちはお目当てのお店の方に歩いている。
「あのお店、本当に安くて量も多いし美味しいんだよ」
「そうなんだね。ちょっと楽しみ」
お店に着いた私たちは早速中に入った。
「うわ、いい香り……」
紗友里が思わずそう呟く。
入店するや否や、私たちはすぐさまドーナツの香りに包まれ、
そして目の前にあるたくさんのお菓子たちが食欲を増幅させてくる。
「どう、美味しそうでしょ?」
「食べたい……」
この子はもうショーケースに目が釘付けになっていた。
「6個セットで買うと安いんだよ」
「それって多くない?」
これが普通の反応かな。私だって最初はそう思ってたし。
でも食べだしたらびっくりするぐらいすぐ完食できるんだよね。
「大丈夫、あっという間に消えるから」
「でも……流石に食べれないかな。3つずつで分けるのはどう?」
「えー、私は6つ食べないと足りないんだけど」
「ほら!やっぱり食べ過ぎてるよ」
呆れながらそんな風に言う紗友里。
そう言ってられるのも今の内だよ。一度味わえばすぐ虜になるんだから。
今じゃ6個どころか8個でもいいのに。
それはそうと……2人で来たら常連割引とかどうなるんだろう。
「すみません。今日は友達と来たんですけど割引って私の分だけですか?」
「いえ、お一人分だけなら追加で適用いたします。
本日の常連割引の内容は『ドーナツ7個セットが6個分の価格で、そこから80%オフ』ですね」
「嘘でしょ!?本当に安い!」
この割引を聞いて紗友里はあっと驚いた。
私も採算が合うのか不思議に思っている。でも経営の事は客には関係ない。
「買いたくなってきたでしょ?」
私の言葉にこの子も首を縦に振る。
「7個は多すぎるけど……この安さは見逃せないよね……
今回だけ買ってみようかな」
「決まりだね!じゃあ、ドーナツ7個をおすすめセットでください!
2人分です!」
「かしこまりました!」
……
「勢いで7個入りにしたけど……大丈夫かな……」
「すぐ食べれるって!」
「そうだったらいいけどね」
「じゃあまた明日!」
「またね」
紗友里、量の多さを気にしてるみたいだね。
そんな心配は杞憂に終わるのに。
……
(7つでもあっという間だよ~)
帰宅後私はあっけなくドーナツを食べ尽くした。
でも、お菓子タイムが終わった後は真面目に宿題をしている。
(あれ、紗友里だ)
急に連絡が来た。一体何だろう?
「もしもし、どうしたの?」
『凄く美味しかった!しかも全部食べれたし!』
「言ったでしょ、大丈夫だって!」
あれだけ不安そうだったのに、結局完食できたんだね。
『また食べたいけど……食べ過ぎるとお肉が増えすぎるかも……』
「紗友里は痩せてるから心配ないよ!」
『えへへ、そうかな……』
「また行こう!」
『わかった。またね』
「また明日ー」
あの子もすぐにお菓子にハマるだろうな。
そしたら願い通り脂肪が増えて、胸もある程度膨らむと思う。
ハマり過ぎて食欲のブレーキが効かなくなる可能性もあるけど……
スレンダー体型を維持してる紗友里に限っては大丈夫だよね。