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生物災害③

人類を一つ先に進めるために、国で管理している地区にある女子高にてウイルスを散布。

女子高に散布した理由は、XX染色体を持つ人間でないと上手く変異しないからである。

XY染色体を持つ男性が感染すると、体がいびつに変異して身体不全になりただ死ぬだけだが、女性だと綺麗に新しい生物へと生まれ変われる。

ここでは、散布してからの研究結果を掲載する。

図1 ケース1完全変異体

今まで「ケース1」と呼んでいた変異体である。しっぽから無限に生成される棘を射出できることから、《スティンガー》と名付ける。

しっぽは尾てい骨から生えているわけではないので、厳密には触手のようなものであると思われる。その棘には、高濃度のウイルスが含まれており、刺された者は後述する《アンリッシャー》へと生まれ変わる。

大きな体躯へと成長し、人間の頃にまとっていた肌はほとんど剥がれ落ちてしまう。

図2 変異の過程

感染してから10分程度で体の内側から変異が始まり、吻(ふん)が外皮を突き破って露出する。その頃には理性は消滅しており、無差別に捕食活動を始める。

ある程度栄養を補給し終えたら、ごくゆっくりと完全体の《スティンガー》へと成長していく。図1で成長は打ち止めのようである。

図3 ケース2完全変異体

今まで「ケース2」と呼んでいた変異体である。人間の頃の顔面が残っていることや、前後に口が付いていることから《ダブルキャスター》と名付ける。

おもな感染者はほとんど《スティンガー》へと生まれ変わるが、ごくまれにこの《ダブルキャスター》が誕生する。理由は不明だが、特別な遺伝子を持った女性のみこのように変異すると考えられる。

《スティンガー》よりも大きなしっぽは、鞭のように叩きつけて攻撃する手段になる。体は《スティンガー》よりも小さいので、人間の肌が落ちきらない。

図4 初めて《ダブルキャスター》を観測した瞬間

《スティンガー》よりも俊敏に動くことが可能。

また、《スティンガー》より若干知能が高く、ドアの開閉などは可能なようだ。人間の頃の顔が取れないのは、心理的に攻撃しにくくするためだろう。かつての口だった場所から、人間の言葉を喋るが、鳴き声のようなもので、脈絡も意味もない。

後ろの巨大な口からも捕食をすることが可能。

図5 ケース3

《スティンガー》の攻撃を受けた人間が変異したもの。内側から解き放たれるように変異しているため、《アンリッシャー》と名付ける。

上記の二匹と異なり、人型はかろうじてとどめている。変異はここでストップするらしい。

また、この例は頭と右腕が変異しているが、変異の仕方はこの限りでなく、別の場所が変異する場合もある。


いずれの変異体も、窮屈な肉体から解き放たれて、とても生き生きとしているのがわかる。


女子高で観測された変異体は以上の3匹である。当施設では、この成果を踏まえたうえで新たなウイルスの開発に尽力する。

次回は年齢層を引き上げ、女子大への散布を検討している。


「痛いのは最初だけ、あとは気持ちいい」


生物災害③ 生物災害③ 生物災害③ 生物災害③ 生物災害③ 生物災害③

Comments

言葉を喋れたらまだ意識があるのかとか期待してしまうかも知れないが、スティンガーやダブルキャスターの状態だとそのちょっとした気の緩みで捕まり捕食されてしまいそうですね。 捕食に気を取られているダブルキャスターの背後から逃げようとしたら後ろの口から食べられてしまうとかも起きそうですね。

レオナ

素敵な絵と同時に良い設定ですね… ダブルキャスターの顔が残っているという「あれ、◯◯ちゃんだ…」みたいな展開になりそうな設定が特にたまりません…

スイレン


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