SakeTami
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お助け★すずかちゃん

昨日身に付けていた衣服を散らかして無防備に寝間着を乱し眠るすずかに陽之助は頭を抱えていた。 「ホンマにこの女……坂本さんみたいやわ」 散らかる衣服を拾い上げて丁寧に畳み、部屋の隅に置いてから再びすずかの方を向くと離れてしまった掛け布団をそっとすずかに掛けた。彼女を起こさないよう音を立てないよう静かに座る。 「……陽之助?」 声をかけられビクッと肩を震わせる。すずかがじっと陽之助を見つめていた。 「起こしてもうたか?」 「起きてたからへーきへーき」 「なんや起きとったんかいな……。あんた、おなごならもう少し片付けきちんとしいや。どうせまた湯浴みもしてへんやろ?まったく……」 「陽之助が一緒に入ってくれるならいーよ?」 「はあ?」 すずかはもぞっと身体を起こす。乱れていた寝間着は更に乱れてすずかの乳房が露になっている。陽之助はその姿を見て慌てて床に目線を移す。その姿を見たすずかはにや~と悪い笑みを浮かべた。 「いやいや~今更すぎん? アタシらの仲ジャン」 「いやどんな仲やねん」 「アツアツラブラブカップル……恋仲?」 「何が恋仲や!!何もしてへんやろ!勝手に捏造するんやない!!!」 「だっはっは! いい反応! 陽之助ってばガチで面白いよね」 「はよ乳隠さんかい!」 「ちぇっ」 陽之助に指摘されてすずかは渋々乱れた寝間着を直した。 「……陽之助、あの件どうなってるん?」 「あの件……?」 「エッ、陽之助に限ってアタシが頼んだこと忘れたとかないよね?」 「俺は坂本さんの指示しか聞かへんが???」 「りょーまに言われた『すずかは任せた』って言葉は?」 「記憶にないわ」 「……へー、ふーん、ほーん? 陽之助がその気ならアタシにだって考えがあるし?」 すずかは手首に付けていた海援隊の旗と同じ赤白のシュシュをチェリーピンクの髪につけると寝間着からビキニスカート姿に変化した。ビキニの色も海援隊の旗と同じ色だ。黒の学ランを羽織り、黒いロングブーツを履くと壁に立て掛けてあったバズーカを背負って部屋から出ていく。陽之助は慌ててすずかの後を追いかける。 「相変わらずなんちゅー格好やねん……」 「って言われてもアタシが選んだわけじゃないし~?」 「別世界から来たってあれかいな……未だに信じられへんが……あんたらの出で立ちはこの日ノ本のものとはちゃうしなあ……」 「この格好はアタシらをこの世界に送り込んだヤツの趣味ってコト。でもアタシこの格好ケッコー気に入ってたり」 「っていうかあんた一体どこいくつもりや」 「陸援隊屯所に決まってるじゃん★」 陽之助の問いかけにすずかは紗良から預かった煙玉を見せつけて答えた。 ***** 「あつーーい……」 陸援隊屯所の一室でまことと干城、そして副長4人組による朝の会議が終わった。終わった瞬間、すぐに畳の上で寝転ぶ顕助にまことは眉間にシワを寄せた。 「今日はそんなに暑くないだろ」 「え~?この暑さは異常だよ。ねえ、いおりん」 「ん……まあ、そうかもな。少々暑いかもしれん」 「軟弱者ばかりか? あたしのいた時代はこの温度は実に過ごしやすいとされる温度だぞ」 「へー。じゃあさ、まことのいた時代って気温どれくらいなんだ?」 弁之進の問いかけにまことは「最近は36度や……暑い日は40度をこえるところもあるぞ」 と腕組みをしながら答えると伊織と慎三が眉間にシワを寄せる。 「40てなんだ40て……」 「……まこと、嘘を言うな」 「慎三、あたしを疑うのか……?」 「うわーん!なんか話聞いてるだけで暑くなってきた!干城にい!打ち水していい?!」 「別に構わんが……」 「やっほーい!」 顕助はバッと立ち上がり井戸に向かうと風呂桶に汲み上げた水を入れる。 「なんで風呂桶でやろうとしてんだアホ」 「いやーひしゃくだとちまちまと時間かかるからこうやって思いきりやれば、」 顕助が風呂桶を両手でもって振り回す。風呂桶に入っていた水は地面ではなく、人を濡らした。 「「「あ」」」 「…………やっぱりあんたら陸援隊とは上手くやれる自信ないわ……っ」 ずぶ濡れになった陽之助を見て顕助がゲラゲラ笑う。 「これはこれは、誰かと思えば海援隊の陸奥じゃーん!ごっめんねえ? でも打ち水やってる最中に来ちゃうお前が悪いよね~~~?」 「水も滴るええ男にしてくれたんか?悪いなあ。今日もチンチクリンなあんたより女に声かけられそうやわ~~おおきに~~~」 ((こいついつか○す)) バチバチと睨み合っている顕助と陽之助。まことはやっほーと手を振るすずかの元に向かう。 「まこっちゃんおひさー」 「お久しぶりですすずか先輩。すいません、顕助のヤツは後であたしが叱りますので……陸奥殿にこれを」 まことはスカートのポケットからハンカチを差し出すとすずかは目をぱちくりさせてプッと笑った。 「相変わらずマジメかー? まあでもありがと! 陽之助にあとで渡すわ!」 「いえ。……それにしてもこんな早朝からどうされたのですか。何かありましたか?」 「まこっちゃんちょい耳貸して」 「?なんですか?」 ちょいちょいと手招きされてまことは耳を貸すとすずかはまことの耳に手を添えてこそ……っと質問する。 『まこっちゃんの好きピ、こん中におるん??』 「なあ……!?な、なん……っ、え!?」 『あの目付きの悪い黒髪とかマシそうだけど。それとも~~~谷さん?』 「あ、あたし恋なんてしてませんから……!」 ぷいっとそっぽ向くまことにそうなん?と残念そうな表情を浮かべるすずか。 「何やら騒がしいね。谷殿、会議は終わったので?」 まことが声のする方を勢いよくばっと見る。声の主はまことが片思いしている盛馬だった。 「おはよう片岡。片岡にも先ほどの会議の内容を共有したい。少し時間いいだろうか?それから次回の会議から片岡にも参加してほしい」 「畏まりました。……ところで谷殿、あちらに見える女人は?」 「ああ、彼女はすずか。まことと同じ世界から来た者だよ。普段は海援隊屯所のほうにいるのだが」 「左様ですか。……これまた少々目のやり場に困る衣服を身につけてみえるが……肌を見せて過ごすのがまこっちゃんの世界では当たり前なのかな」 「まこと曰く暑い日は40度あるそうだ」 「それは脱ぎたくもなりますな」 干城と談笑する盛馬のほうをみて頬を赤く染めるまこと。そんなまことの様子を見たすずかはニマニマと笑う。 「ほ~~~~ん? まこっちゃんの好きピはあの人ってカンジ?」 「へええっ!? いや、盛馬はちが……っ」 あわあわと慌てるまことを見てすずかは驚いた。 「まこっちゃんのそんな顔初めて見たわ」 「あ、う……ち、違うんですすずかせんぱ……」 「こりゃ応援するしかないっしょー!!」 すずかは背負っていたバズーカを手に取り、先ほどの煙玉をセットする。バズーカを盛馬の足元に向けて構えるとぺろりと舌なめずりをして素早く放つ。それに気付いた伊織と慎三が刀を抜き、慌てて干城と盛馬の前で構えた。伊織と慎三の足元にに落ちた煙玉は爆ぜて辺りが真っ白な煙に包まれた。 「な、なんだこれは!?煙幕!?」 「谷殿、無闇に近付いてはいけない。鯉沼殿!慎三!無事かね!」 「げほっ、な、なんだこれ身体が……っ!?」 「…っ!力が入らん……!」 干城と盛馬は伊織と慎三に押されて煙幕を回避したようだった。その様子をみたすずかは表情がひきつった。 「あ~~~……やば、失敗したカンジ……?」 「す、すずか先輩一体何を……!?伊織と慎三は無事なんですか?!」 「無事っちゃ無事なんだけどぉ……っ、まこっちゃん、メンゴ!!」 「え!? す、すずか先輩!」 「陽ちん帰るし~~~!」 すずかが顕助と口喧嘩している陽之助に向かって叫ぶ。 「誰が陽ちんや!!……あーあ、ちゃんと計算して狙わへんからあかんのや……まこと、やっけか?堪忍な……」 「ちょっとお前、大橋さんといおりんに何したんだよ……」 「ハン、誰があんたに話すかいな」 「……っちっ!」 顕助は大きな舌打ちをするとまことの元まで駆け足で向かう。 「まこっちゃん平気?」 「あ、ああ。あたしは平気だ。弁之進はすぐに自室に帰ったからいいが」 「みた感じ大橋さんといおりんが谷さんたち庇って直で喰らってる感じかな。陸奥がまこっちゃんに向けて堪忍なって言ってたからまこっちゃんに関することなのかな?」 「わ、わからない」 「煙幕が完全に消えるまでは近付かないのが賢明だ。毒とかではなさそうだけど、吸わないよう気をつけて」 「ああ」 まことは口と鼻を手で覆い、煙幕が消えるのを待つ。煙幕が完全に消えて見えたのは地面に横たわる伊織と慎三だった。 「伊織!慎三!!」 まことは慌てて2人の元に駆け寄り2人の身体を擦る。 「大丈夫か!?しっかりしろ!!」 「…っ…つ………っだ、だいじょうぶだ……すまん……っ」 伊織がゆっくりと身体を起こすとまことと目が合った。伊織はまことの姿を見て慌てて視線を逸らす。 「……??!……っ?」 「い、伊織……?」 再びまことが伊織に触れようとすると伊織はまことの手をパンッと払いのけた。 「!?」 「ちょっといおりん!まこっちゃんに何するのさ!!」 「……わ、悪いまこと……俺の前から離れてくれないか……?」 「……す、すまない……」 困惑しながら伊織から離れてゆっくり身体を起こす慎三に近寄る。 「慎三大丈夫か……?」 「……っ」 「慎三?」 「顕助、まことを俺から離せ……」 「えっ、ちょっとちょっと大橋さんまでどうしちゃったのさ」 「いいから早くしろ!!」 珍しく大きな声を出す慎三に顕助とまことビクッと身体を揺らす。顕助はまことの手を取ると干城と盛馬の方へと向かった。悲しそうな表情で伊織と慎三をみつめるまことを見た盛馬は、まことの頭に手をぽんとのせた。 「まこっちゃん、心配せずともあの2人が君を嫌うなんてことはないさ。何か理由があるのさ」 「……っで、でも。……じゃああれは一体……?」 伊織と慎三を見ると荒い息を吐きながらまことを見ないようにしているようにみえた。 「……ふむ、試してみるか」 「え?何を?……きゃっ!?」 盛馬はまことを自分の方に抱き寄せる。片思いしている相手に抱きしめられたまことはかあああっと顔をリンゴのように真っ赤にさせた。 「ああああああの盛馬……!?」 「「まことに触れるな!!!!」」 「………は?」 叫んだ方向を見ると伊織と慎三が苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていた。盛馬はやれやれとまことを解放する。 「2人が喰らったあの煙幕、多分君に特化した惚れ薬だね」 「ええええええ何でそんな物……っ!」 「しかしすずかが元々狙っていたのは俺と片岡のほうだったが……?」 「あっ、僕察しちゃった。なるほどね~……だから陸奥はまこっちゃんに謝罪したのか……」 「!!ああああまさかそういう……!」 「うん?何かわかったのかい?」 「あーね、すずかちゃんはまこっちゃんの想い人狙って煙玉を」 「うわあああああ!!!」 「がはっ!!!」 まことはペラペラと話そうとする顕助の腹に拳を入れると顕助は地面に落ちた。 「慎三も鯉沼殿も君を視界に入れたら何をするかわからないから君を遠ざけているだけだね。……効果がどれくらい続くか分からないが、今日はあの2人に近付かないほうがいい」 「そうだな。まこと、今日は自室にいなさい。鯉沼と大橋は監視しよう。片岡、頼めるか」 「勿論です。まこっちゃん、今日は決して部屋から出てはいけないよ?いいね?」 「は、はい……」 「うん、いい子だね」 盛馬に頭を撫でられまことは恥ずかしそうに俯いた。 ****** 「……失敗した?」 腕を組み、正座するすずかと陽之助を見下ろす洪堂。 「どうするつもりだ。あれの効果は5日もあるんだぞ」 「いや~~メンゴメンゴ★まさか庇うヒトが現れるなんて思わなくてさー?」 「あれは鯉沼と大橋の反応が良すぎただけや」 「それにあれは時間が経つにつれて効果が強くなるものだ。何故片岡1人の時を狙わないんだ普通寝ているところを狙うだろうアホなのか……?陸奥がいながら何故失敗するんだ……」 「陽ちんは顕助と言い合いしててアタシはフリーだったよん」 「……陸奥……」 「そ、それにしてもやけに効果詳しいなあ?誰か試したんか?」 陽之助に言われた洪堂は一瞬ぴくりと反応するが咳払いして話題を変えた。 「今更効果を消す薬など作っても間に合わん。鯉沼と大橋が耐えてくれることを祈るしかないな……」 *** 気が向いたら続きを書きます(絶対エロ)

お助け★すずかちゃん

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はちゃめちゃにうれしいですありがとうございます…!

ゆずはら

仕事の活力になりました(事後報告


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