SakeTami
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★【平面化:SS付き(Flattening & One shot story)】

<概要>

今回は、爆乳刑事です。

そんな名前のキャラクターが、どこかにいたような気がしますね。

【MOB:INDEX(仮)】【完成時には全体公開にします】

【最新更新:性格のカルマ値を追加】 <概要>  MOBに関する情報は、こちらから確認をお願いします。  今いる20人分のMOBキャラクターを、支援者さんが選びやすいようにまとめたページです。ワンドロリクエストの際は、ここから気になるMOBを選んでいただけると助かります。 ※内容は随時更新・整理していきます(今後M...


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<本編:平面化>


ブランクタウン郊外―――


シャワールームの換気扇が低く唸り、白いタイルに湯気が薄くまとわりついていた。

ライリー・霜月は、長い一日の終わりをいつもより熱い湯で流していた。治安の悪い街の臭い――排気ガス、汗、安物の酒、路地裏の湿気――それらが皮膚の奥に残る感覚が嫌いで、家に帰るとまず徹底的に洗い落とすのが習慣である。


追っている事件は、常識の枠を静かに踏み越えていた。

狙われるのは、なぜか美人の女性ばかり。失踪者は今週だけで七人。届け出が出ていない分まで含めれば、もっといるかもしれない――そんな嫌な確信が、現場の空気の中に漂っていた。


共通点は、異様なほど「不可解な点」だ。

鍵は壊されず、争った形跡もない。監視カメラを確認すると、路地や駐車場に不審な男が映る。そして、ふとした瞬間に男が忽然と映像から消える。


そして、男はいつも紙袋を持って移動していた。

中身が入っているのか空なのか判別できない、ありふれた茶色い紙袋。――だが、この状況でこれほど不気味な「持ち物」もない。

警察内部では、半ば冗談のように、半ば本気で、その男を「紙袋男」と呼んでいた。


ライリーは、そんな名前を口に出すたび、背中に冷たいものが走るのを感じていた。

冗談で済む相手ではない。

そしてこの街では、冗談で済ませた瞬間に人が死ぬ。――あるいは、もっとひどい形で消える。


「……う~ん、美人ばっか、ってのがまた嫌らしいわよね…」


独り言は湯気に溶けた。

ライリーは熱い湯を浴びながら、今日確認した防犯映像の“欠落”を思い出す。男が角を曲がる。紙袋を提げている。次のフレーム、男はまだそこにいる。――女性だけが、最初から存在しなかったかのように消えている。

まるで、映像の世界から抜き取られたみたいに。


だから彼女は、帰宅しても神経の糸を緩めなかった。

こういう事件は、気が緩んだところを狙ってくる。根拠はない。だが、勘はいつも当たってきた。


湯が肩を伝い落ちる。背中の筋肉が、仕事の緊張から少しずつ解けていく。

そのとき、浴室の向こう――廊下側で、微かな床鳴りがした。


ライリーは瞬時に息を止めた。換気扇の音に紛れるほどの小さな気配。だが聞き逃すほど鈍くはない。

次の音は、金属が触れる乾いた擦過音だった。鍵穴に工具を差し込む音に似ている。


「……」


ライリーはシャワーの水量を上げた。音で足音を覆い、湯気を厚くする。次に身体をひねり、濡れた床を滑るように出た。


タイルは濡れている。普通なら危ないが、ライリーは体幹で転ばない。格闘家の父の血が、こういうところで役に立つ。

洗面台下の引き出し――防水ケースに入れた拳銃。帰宅後、必ず置く場所だ。

引き出しを開け、ケースを外す。金属の冷たさが掌に吸い付いた。


シャワーカーテンの隙間から洗面所を見る。曇った鏡に、ぼんやりと影が映る。背の低い男。帽子かフードか、頭の輪郭が尖っている。

侵入者の動きは遅い。慎重すぎるほど慎重で、逆に訓練された気配があった。


ライリーは息を整え、銃口を男の胸元に真っ直ぐ揃えた。距離は三メートル弱。逃げるには近すぎる。襲うには遠すぎる。

そして、その“間合い”を一番わかっているのが、彼女だ。


「動かないで。……そこ、両手見せて」


男は動きを止めた。湯気の向こうで、目が一瞬だけ泳ぐ。


「こぉれはこれはぁ、噂の美人刑事さん。裸でお出迎えとは。サービスいいねぇ」


「残念だけど、デリバリーじゃないならサービスもチップもあげない。……両手、ちゃんと見せて」


ライリーは声を荒げない。荒げたところで状況がよくなる相手ではない。

男の右手が少し上がる。だが、指先だけが不自然に器用だった。何かを隠している。


「なにを隠してるの、出して。ゆっくりでいいから」


「おぉ、怖い怖い。そんなに警戒すんなよぉ。美人が台無しだぜぇ、オレはただ……」


男が笑いながら一歩踏み出した。その瞬間、ライリーの足首の内側に、針で刺されるような痛みが走った。


「……っ、なに、これ……!」


視線が落ちる。濡れた床の上、足首に黒い小さなものが張り付いている。節足を広げた、奇妙に平べったい虫。

見たことがない。ゴキブリでもダニでもない。異形。そう呼ぶにふさわしい姿をした何かだった。


男の口元が、ゆっくりと歪む。


「足元がお留守だぜぇ、刑事さん」


「……な、これもあなたが…?」


ライリーは銃口を男に向けたまま、足首を振って虫を落とそうとした。しかし虫は吸盤みたいに皮膚に貼り付き、さらに奥へ針を押し込んだ。

痛みはすぐに熱に変わり、そして急速に冷えていった。


足先の感覚が、まるでゴム手袋越しの触感になっていく。

寒い。冷えではない。体の中身が薄くなるような、妙な感覚。


「っ……なに…これ……!」


ライリーは片手で銃を保持し、もう片手で虫を掴もうとした。指が触れた瞬間、ぞっとするほど柔らかい。虫の体は硬い殻ではなく、濡れた紙みたいに薄い。

そしてその薄さが、皮膚の上でぴたりと「貼り直される」感覚を生む。


「お願い、離れて……っ」


虫に言っても無駄だとわかっているのに、言葉が漏れる。

そのとき、ふくらはぎが目に見えてわずかに縮んだ。


「……は?」


筋肉が抜ける。張りが消える。力が消える。

まるでタイヤの空気が抜けるように、脚の中身がすうっと減っていく。


ライリーは歯を食いしばった。力を入れようとしても入らない。踏ん張りが効かない。

床に対して、自分の体重が急に増えたような感覚がした。違う。体重が増えたのではない。身体が、支える力を失ったのだ。


「どうしたぁ? 美人刑事さん。めまいかい?介抱してやろうかぁ?」


男は、両手を上げる素振りのまま、余裕たっぷりに近づいてくる。

ライリーは撃てる距離だと理解している。だが、引き金の感触が遠い。指がふやけたみたいに遅れて動く。


「……近づかないで。そこで止まって!」


後退しようとした。だが一歩が踏み出せない。

足首が、ふにゃりと曲がった。関節が関節でなくなる。靴下の中身がないような頼りない曲がり方だ。


膝が落ちた。

床に膝をついた瞬間、腿のボリュームがさらに減る。張りがほどけ、皮膚が余る。肉がどこかへ消えていく。

これは単なる麻痺ではない。体の「厚み」そのものが減っている。


「……やだ、力が……!」


ライリーは銃を握り直そうとした。だが腕が追いつかない。

前腕が、ふわりと萎む。肘から先が軽くなる。筋が抜け、骨が骨の役割を失う。硬さがなくなり、腕が自分の重みでたわんだ。


銃口が下がる。

持ち上げようとする。だが手首がしなってしまう。

引き金に指が届く前に、銃が滑り落ちた。


「……っ、うそ……」


金属がタイルに当たる音は、やけに大きく響いた。

それは敗北を意味する音だった。


男は一歩で間合いを詰め、銃をつま先で遠くへ蹴った。

ライリーは反射で掴みに行こうとする。だが掴めない。手が紙のように柔らかい。


男はしゃがみ込み、足首の虫を見下ろした。


「いい子だ。パパのためにもっと深く突き刺しなぁ」


その言葉に呼応するように、虫は鋭利な口でライリーの皮膚を貫く


「あっ、あがっ…」


脚だけではない。腰が、腹が、胸が――順番に空洞になっていく。

ライリーの身体は内側から支えるものを失いながら、外側の皮だけが残るように薄くなっていく。


男が近づいてきた。

抵抗しようと相手の顎に拳を入れる角度を探した。

だが拳が拳でなくなる。硬さがない。衝撃を作れない。

腕を振った瞬間、空気抵抗で腕そのものがたゆんで遅れる。まるで水の中で殴るみたいに。


「……そんな、こんなばかな……っ」


胸が、重さを失う。張りが消える。大きな曲面だったはずの輪郭が、ゆっくりとしぼみ、湯気の中で露骨に形を変えていく。

落ちる、というより、空気が抜けて平らに潰れていく。

全身が「薄い何か」へと向かっている。


肩が落ち、首が細くなり、喉の張りが消えた。

呼吸はできるはずなのに、胸郭が胸郭ではなくなり、息を吸う動作がうまく作れない。

吐く息だけがかすれて出ていく。


「……やめて……お願い、やめて……!」


男は近くの棚から、透明な小瓶を取り出した。蓋には細い針のような金具が付いている。

彼は慣れた手つきで虫の端をつまみ、ピンセットみたいに引き上げた。


剥がれた瞬間、ライリーの皮膚が一度だけ、びくりと波打った。

その波が全身を伝い、最後の支えが抜ける。


「……や、……っ」


ライリーはタイルの上に崩れた。倒れたのではない。折り畳まれるように、ぺしゃりと広がった。


そこに残ったのは、女刑事の形をした「皮」だった。

濡れた皮が薄いシートのように床に張り付き、輪郭だけがかろうじて人の形を示している。

顔の部分には、うっすらと凹凸が残る。口元の形、頬の曲線。

そして――目。


目だけが完全に消えきらず、薄い膜の下で小さくぴくぴくと動いていた。焦点のない、ぼんやりした揺れ。

意識はあるのか、ないのか。あるとしても、遠く霞んだところで、ただ漂っているだけだ。


男は小瓶に虫を入れ、蓋を閉めた。


「よぉし。これでまた一枚」


彼は濡れた床のライリーを、まるで濡れたポスターを扱うみたいに端から剥がした。

持ち上げられるたび、皮はわずかに伸び、元の身体の記憶だけを頼りに形を保とうとする。だが重力に逆らえず、するりと垂れ下がる。

目の部分が、ぴくりと震えた。


「……まだ動くかあぃ。最高だねぇ」


男は愉快そうに息を吐いた。


「こいつあぁ、高く売れる。こういうの、小金持ちが好きなんだよぉ」


男は、ライリーを折り畳む。二つ折り、三つ折り。

紙ではない。皮だ。湿った、妙に生々しい薄さだ。

だが血はない。肉も骨もない。ただ“皮”だけが残っている。


男は玄関脇に置いてあった紙袋――どこにでもある、茶色い紙袋を取り上げた。

そしてその中に、ライリーを滑り込ませるように入れる。


「この町の美女を、ぜんぶ皮にしてやる」


男は小瓶を指先で転がし、虫が中で張り付くのを見て満足そうに頷いた。


「次は、大病院の女医だな。あいつも相当、値がつくぜぇ」


男は家を出た。

袋の中で、平面になった女刑事は、ぼうっと漂う意識のまま、ぴくぴくと微弱に動いた。

かつてこの街の夜を殴ってねじ伏せてきた強さは、もうどこにもない。

残っているのは、薄い皮と、焦点の合わない目の震えだけである。


監視カメラに映るのは、男だけ。

隣を歩いていたはずの女性は映らない。

そして、男は闇の中に消える


ライリーは、今週八人目の失踪者として、暗い袋の中で静かに運ばれていった。


挿絵:黒蜂

SS:腹心A

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<あとがき>

爆乳刑事になれる皮が欲しいですね。

ちなみに彼女は、別の世界線で洗濯機にもなっています。


★【平面化:SS付き(Flattening & One shot story)】 ★【平面化:SS付き(Flattening & One shot story)】 ★【平面化:SS付き(Flattening & One shot story)】 ★【平面化:SS付き(Flattening & One shot story)】

Comments

ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。 虚ろな表情のまま、ペラペラにされて力なく投げ出された手足。「物にされてしまった感」が強く出るのが、皮化・平面化の醍醐味ですよね。

黒蜂🔞毎日投稿700日突破!!

虚ろな表情とペラペラにされて力無く投げ出された手足が物にされてしまった感があってとてもエッチです、描いていただきありがとうございました。

Qoo8390


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