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ミナミ・シン
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ふと昔のことを思い出したこと


 ちょっと昔のことを思い出した話…

 中学の頃の柔道の授業を思い出したんです。

 何の変哲もない柔道の授業です。道着をつけて組手のまねごとをして。という奴。

で、まぁ手合わせということになり、投げられて受け身を取るわけです。

 まぁここまではそれでいい。でそこで一本というわけではないが、勝負が終わるわけだ。

 そこで、一番の違和感があった。


「俺はまだ死んでいないぞ」


 畳に横になりながら、そういう風なことを思った。

 ただ、競技としてみれば、それは投げられて一本となれば、試合は終わっている。

 でも自分は動けて、立ち上がることができる。

 なのに試合は終わってしまった。

 そこにすごく違和感があった・・・



 それから幾年、その違和感を根底に抱えながら生活し、この年に成ってやっとその違和感の正体に気づいた。


 自分の考え方は、普通の人とはちょっとずれている。


 多分、今この日本を構成している人の9割以上の人とは違う考えで生きている。

 だからその9割がよりよく暮らすために作った仕組み・・・それこそ「柔道という競技であり「一本で試合が終わる」という合理的な考え方に、違和感を覚えたんだろう。


 別に柔道や、試合の中に生きる人をバカにする意図はないし、技術をもって世界と戦い、それで成果を得る人は素直に尊敬するし、拍手もする。犠牲にしてきたものを考えて感動するし、何かあったとしてもよくやった!と言いたい。

 でも自分の考えとはやっぱり違う。

 もし戦いとするならば、それは相手が無力化するまで行うべきだと思うし、自分が戦うと決めたら、(どこまで犠牲を許容するか?ということはあれど)捨てれる価値があるところまではやるだろう。

 もし、それで死んでしまっても、それは自分にとっては「意思を貫いた勝ち」になる。


 幸か不幸か、自分は上記の9割の中で暮らしてくることができた。その中に自分はいると思っていた。だから病んだり、違和感に疑問を感じたりして来ていた。

 それはもうやめだ。9割に偽装するのはもうやめだ。

 これからは自分に正直に生きなければならない。


 自分は、自分にならなければ、自分にとって申し訳ない。


ふと昔のことを思い出したこと

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