『Flower garden』プロット公開第二弾! アジサイ編
Added 2019-01-20 06:20:24 +0000 UTC現在好評発売中の『Flower garden』。 そのプロット公開第二弾です。 第一弾はこちら。 https://www.pixiv.net/fanbox/creator/32185958/post/229705 今回は2章『アジサイ編』のプロットとなります。 全5章のうち、一番構成に頼って作られているストーリーなので、プロットらしいプロットになっているんじゃないかと。 本当は最初にこれを公開したかったのですが、発売前に見せると誤解を招くかもしれないお話なのでこういう順番になりました。 PCゲームでは絶対にやらないタイプのお話ですが、めっちゃ気に入ってます。(とくにラスト) 『Flower garden』は連作短編の形式を取っていて、それぞれのストーリーにモチーフの花があり、花言葉がテーマになっています。 1章:クロッカス 春 『青春の喜び』 2章:アジサイ 初夏(梅雨) 『移り気』 3章:ヒマワリ 夏 『崇拝』 4章:カエデ 秋 『大切な想い出』 5章:プリムラ 冬 『青春のはじまりと悲しみ』 というように、四季を巡っていき、その季節ごとのカップルの恋愛模様を描いています。 次の章の主人公、またはヒロインがちょろっとだけ登場する事で、連作感を強める工夫もしています。(今回なら、バスケ部のエース水上涼太が次の章の主人公となります) ではでは、どうぞ。 ※当然ですが、壮絶なネタバレになりますので、ご注意を。 アジサイ――『移り気』 アジサイという名は、「藍色の小さな集まり」を意味する「あづさい(集真藍)」から名付けられたと言われている。 他にも多くの名を持つ花で、咲いて散るまでに花の色が変化する事から七変化、八仙花などとも呼ばれる。 それらの特徴から『移り気』や『浮気』などの花言葉があり、かつては結婚式や贈り物では避けられる花だった。 <主人公> 田島雄治(たじまゆうじ) 高校3年生。 バスケ部。後輩の面倒見はいいが、万年補欠。 自分が脇役である事を自覚し、周りを支えるように動く優しい性格。 身長は高めで、わりとがっしりした体型。 口下手で、朴訥とした印象。 スポーツマンなので、髪は短くツンツンしてる感じ。 <ヒロイン> 古都あづさ(ことあづさ) 高校1年生。 バスケ部の後輩。 バスケ部のエースの男子(水上涼太)に憧れて入部した。 バスケ未経験で、身長も低い。運動もそれほど得意じゃない。 ちんまくて、肩までの髪を後ろの高いところで結んでるようなイメージ。全部じゃなく、一部だけで、横髪は普通に垂らしている。(結ぼうにも届かないから?) 可愛い顔をしているけど、ちょっとだけつり目っぽく、無表情になると怒ってるようにも見える感じの子。 <前編> 梅雨に入り、雨が降っている。 体育館でバスケ部が練習している。 3年でエースの男子部員(水上涼太)がゴールを決めるたびに、隣りのコートで練習している1年女子がキャーキャー騒ぐ。 冗談っぽくやっかむ男子部員。 雄治、「あいつはしょうがないよ。男の俺から見てもカッコイイし」と。 そんな雄治、キャーキャーいってる1年女子の中の一人(あづさ)を見ている。 涼太ばかり気にしていて、雄治がゴールを決めても、彼女は気付いてさえいない。 6月に入り、女子部員が減ってる。 涼太が目当てで入ってきた子らが、そろそろ練習のキツさに耐えきれず辞めていく頃合い。 その日の練習後、いつもの居残り練習をしに体育館へ戻ってくる雄治。 すると先客がいる。 あづさが居残り練習をやってる。 涼太の得意技の真似をしてるが上手くいかないらしい。 「あれは難しいから」 雄治がやってあげようとするが、上手くいかない。涼太はやっぱりすごい。 練習しても全然上手くならないと嘆くあづさ。 背も低いし、バスケ向いてない。 辞めちゃおうかな……。 そんなあづさに、基本のシュートのやり方を教えてやる。 何度かやってるうちに、ゴールが決まる。 なんかコツが掴めたかも、という感じで、雄治と一緒に練習するあづさ。 外は雨が降っている。 居残り練習を終えて帰ろうとしていると、下駄箱であづさがいる。 傘がない。盗まれた。 雄治、勇気を出して入れてやるという。 途中まで一緒に帰る。 気まずい。話す事がない。 雄治、この夏の大会(3年生なので最後の大会)でレギュラー取れるかも、という話。だから、ここのところ毎日居残り練習をやってる。 「ふぅん……」 興味なさそうなあづさ。 道路脇にアジサイが咲いている。 水色のアジサイ。 「アジサイの花って、時間が経つと色が変わるらしいよ」 と、苦し紛れのうんちく。 <挿絵:雨の下校路。一緒に帰っているところ> あづさがふと、 「先輩って、カノジョとかいるんですか?」 「え……?」 自分の事を聞かれたんだと思って、慌てる雄治。 「涼太先輩です」 「あ、ああ、どうかな……。そういう話しないから」 分かれ道に来る。 あづさに傘を渡して、雨の中を走って帰る雄治。 <後編> 涼太は、モテモテで軽い感じに見える。 だけど実はバスケに一途で、カノジョは引退するまで作らないと言っている。 「おまえが早くカノジョ作ってくんねーとさぁ、俺らに回ってこねーんだよ」 と、他の男子部員。 その事を、こっそりあづさに教えてやる雄治。 「そうなんだ……。じゃあ、チャンスあるかも」 しとしとと、降ったりやんだりのはっきりしない天気。 涼太が体育館裏から出てくるのを見かける雄治。 気になって見に行くと、体育館裏であづさが泣いてる。 こっちに気付いたあづさ、走り去る。 そのまま、その日は練習に戻ってこない。 あづさ、涼太にふられたから部をやめるかもという噂。 まあ、背も低いし、向いてないでしょ、と冷たい女子の先輩たち。 その日も居残り練習をしている雄治。 そこへあづさが。 部室に忘れ物があったが、気まずくて取りにいけなかった。練習が終わった時間にこっそり来たらしい。 パス出しの練習を手伝ってくれる。 せめてものお礼と。 あづさが取りに来たのは練習用のジャージとか? 辞めるつもりらしいのが分かる。 「俺も、散々向いてないって言われてたんだ。1年の時は3年の先輩にすげーいじめられて」 「どうして辞めなかったんですか?」 「バスケが好きだから」 夏の大会でレギュラー取れるかもしれない。 「そしたら古都も、バスケ部辞めるな」 「そんな事言われたって……困ります」 自分が付けていたリストバンドを渡す雄治。 戸惑うあづさ。 「……田島先輩って、わたしの事、好きなんですか?」 外は土砂降りの雨。 練習試合の日。ここでレギュラーが決まる。 外は相変わらずの雨。 ずっと部活を休んでたけど、こっそり試合を観に来ているあづさ。 後半の途中から交代で出場する雄治。 涼太のような華麗なプレイはないが、基本のシュートを決めて、涼太とハイタッチしている。 彼から渡されたリストバンドを握りしめて、熱くなってるあづさ。 「……わたしって、移り気かも」 試合が終わり、雨がやんで晴れている。 アジサイの花の色が変化してる。(青からピンクへ) 雨の雫が、アジサイの葉で陽射しに煌めいている。 あづさの手首にリストバンド。 夏が始まる。 以上。 改めて読み直すと、ところどころ本文と違ってます。 たまにプロットのまま忠実に書こうとするライターさんがいますが、実際に本文を書きながら湧いてくるイメージの方がいい物である事が多いので、私はそっちを大事にしてます。 時にはオチが変わってしまうくらいの変更もありますが、その方が面白いんだからしょうがないじゃんって感じで突っ走る。明日は明日の風が吹く。 個人的に恋愛ものは失恋か片想いが好きです。切ない気分が味わえてこそ「恋愛」のテーマが引き立つだろうと。 でも普段やってるお仕事では、そういうのを書く機会がない。 この『Flower garden』は、それがありというか「全然オッケーです。むしろやりましょう!」くらいの勢いで言ってもらえたので、ノリノリで引き受けました。書いてて楽しかった。 誇張なしに、こんなにスムーズに書ける事は珍しいってくらい執筆する手が進みました。またこういうお話書きたいです。ご依頼待ってます。 本当は短編じゃなく、長編作品のプロットが見たいんじゃないだろうかと思いますが、なかなか公開許可はもらえません。今回は歌がメインのコンテンツで、連作でストーリーが分かれてるがゆえにできた事なのでした。 快く許可してくださったメロンブックス様に感謝です。 というわけで、プロット公開第二弾でしたー。 『Flower garden』全国のメロンブックスで公表発売中です。ネット通販もありますのでどうぞご利用ください。 https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=437961
Comments
あの手のサブキャラクターはプロットでは確定させない事が多いです。あまりガチガチに設定を決めてしまうと、描写の自由度がなくなってしまうので。
紺野アスタ
2019-01-24 17:36:37 +0000 UTC