SakeTami
ぶんちゃん
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スク水戦闘員を殲滅せよ 6話

突如、ハルキの目の前に立ち塞がった同い年くらいの女子生徒。 と、同時に周りの物陰からも同じ学校の生徒と思われる女子達がゾロゾロと現れ、ハルキは気がつくと彼女達に取り囲まれていた。 「おいおい、驚いたぜ…。俺のファンがこんなに沢山居たなんてよ。」 彼はあくまで冗談っぽく目の前の少女に言い放った。 彼女達はハルキと同じ高校の制服を見に纏っている。 彼はてっきりどこかの組織の襲撃かと思ったが、どうやら同じ学校の女子生徒達らしい。 「あなたのファン?ふざけないでーーー」 しかし目の前の女子、いや、周りを取り囲む女子達は皆一様にただならぬ雰囲気を醸し出していた。 「私たちは如月さんのファンよ。」 彼女はより一層顔を険しくさせた。 彼女の身に付ける制服は黒の短いスカートに黒のブレザー。胸ポケットにはハルキの学校の校章があしらわれており、制服の襟には緑色のリボンが巻かれている。 彼らの高校では、学年別にカラーが定められており、 3年生は赤。 2年生は緑。 1年生は青。 という風に分けられている。 ということは今目の前にいる女子は、2年生ということだ。 「へぇ…それはご苦労なこったな。ただ生憎紗羅はさっき忘れ物を取りに行ってな。 ここにはいねぇんだわ。」 ハルキは右手だけでやれやれとジェスチャーした。 「大丈夫よ。私たちが用があるのは貴方だから。」 彼女はそう言うと不敵に片頬を吊り上げ、女子高生とは思えない妖艶な笑みを浮かべた。 彼女は艶のある長い黒髪を携え、その整った顔立ちからはツンとした印象、彼女の厳しい性格を表しているかのようであるが、しかし性悪な感じは一切無くただ生真面目な性格が表れているようだった。 紗羅は可愛らしさも多少はあるが、この目の前にいる少女は完全に美人の類に類するだろう。 「で、そんな紗羅の追っかけが俺を追っかけてて良いのかよ?」 周りを伺うが、他の女子達も紗羅に並ぶほどの美少女である事がすぐに分かった。 すると長い黒髪の女子がまた顔を険しくさせて。 「貴方…いつもいつも如月さんの隣に纏わりついてる悪い虫よね。 私たちは皆の如月さんを汚されないよう彼女を守るファンクラブのメンバーなのよ。 …貴方には少し痛い目に遭ってもらうわ。」 ハルキは今になって友人の花園が言っていた言葉を思い出した。 ーーーみんなお前の命狙ってるぜ〜。 彼は内心でなるほどなとゴチる。 確かにこれは面倒だ。しかし別に本当に殺し合いになる訳でもないみたいだし適当にあしらうことにするか。と呑気に考えていたが… (しっかし…) ハルキは思う。 「紗羅も確かにみてくれは良いがよう… アンタも同じくれえ美人だぜ。」 ご機嫌を取る為では無く、本心からそう思う。 他の女子達もそうだ。 何でわざわざ紗羅の追っかけなんてやっているのだろう。 それほど紗羅には自分には見えていない魅力があるのか? 「それはどうも。」 彼女は全く表情を変えることなく、全く気持ちの入っていない感謝の言葉を口にした。 おそらく相当言われ慣れているのだろう。 「全く…何で今まで学校でも気がつかなかったんだか…」 彼が続けて独り言のように言うと、彼女の眉がぴくりと動いた。 しかし彼女は事もなげに自らの長い髪をファサッと左手で掻き流すと、黒光りする手袋に覆われた左手を腰に当てた。 腰骨を左に少し突き出し、そのまま視線を下に流すと短いスカートからスラリと斜めに伸びる脚線美。 綺麗な太もも、膝を包む黒のニーソ、膝下を包む黒のブーツは、妖しい光沢を放っていた。 (やっべ…めっちゃエロい… …………ん?ブーツ?それに…手袋?) ふとハルキがその違和感に気づいた時ーーー 「ッやあぁーーーッ!!」 右から突然可愛い声が聞こえたと思えば、一人の活発そうなショートヘアの女子が肉薄してきた。 「ヤッ!」 彼女はハルキの顔面にまるで正拳突きのように右拳を突き出した。 どう考えても素人の動きではない。 ハルキの目の前に彼女の黒の手袋に覆われた拳が迫る。 (素材はラバーかレザーか…) とっさに彼は彼女の右腕を捉えると、そのまま凄まじい勢いで身体を回転させた。 「エッ!?」 一本背負いだ。 なまじ勢いよく突進した彼女の身体はそのまま勢いよくハルキの背中の上に被さり… 「キャッ!」 可愛らしい短い悲鳴と同時に足が浮いたーーー 「フッ!ッヴォあッ!」 勢いよく地面に叩きつけられた時、彼女の口から先ほどの可愛らしい悲鳴からは考えられないような低く醜い悲鳴が出た。 彼女は身体を打ち付けた反動により、その軽い身体を小さく一度跳ね返らせると、そのまま意識を失ってしまった。 (緑のリボン…2年生か。) 彼女は先ほどの睨み付けるような敵意の表情とは打って変わって、今はまるで悪夢に怯えながら眠る少女のような切なげな表情を晒している。 そして、彼女が履いているのはやはり黒のブーツ。 (何だか見覚えがあるな…) 彼の周りの女子生徒達は、先ほど自分達の仲間が一瞬にしてやられたのを目の当たりにし、より一層厳しい表情で身構えた。 動揺するでもなく… 怯えるでもなく… (…こいつら、イマドキの女子高生って… 訳じゃあねぇな。 まさか…) 気絶させただけとはいえ、男が女である自分の仲間を容赦なく打ち倒したのである。 普通の女子高生であればこんな「慣れ」た様子でいられるはずもない。 (………。 ちょっと……ヤマ、張ってみるか。) 彼は、両足を内股に儚げに倒れている少女の腕を離し、目の前のおそらくリーダー格であろう少女に向き直った。 彼女もまた相変わらず左手を腰に当て、悠然と構えており、焦りなども見られないどころか、まるでこうなる事は分かっていたかのようだ。 ハルキはそんな彼女にまずはポツリと一言。 「あんた…スパイ養成学校の人間だろう?」 「ッ…!?」 少女達に初めて動揺が走った。 (その反応……多分アタリだ。) 彼は心の中でそっと胸を撫で下ろす。 それはそうだ。 もしも全くの見当違いであればただの頭のイタい奴になってしまう。と彼は黒崎の事を思い浮かべた。 「ッへ、へぇ…。な、何のことを言っているのかしら…?」 彼女はあくまでシラを切り倒すつもりらしいが、その笑みは完全に引きつっており、頬がピクピクと痙攣している。 「お前…嘘つくの下手かよ。 ……まあ良い。めんどくせぇから根拠を言ってやる。」 彼はそう言うと一息付き、そして… 「まず第一に、今俺の足元で転がっているこの娘。 2年生なのにやけに制服が新しいじゃねえか。 シャツはともかく、ブレザーなんてあまり買い換えることなんてねえよな。 なのにこの娘の制服からはシワ一つねえどころか、新品の服特有の匂いまでしたぜ。」 「クッ……。」 「つまり…お前達は俺たちの学校の生徒ではない。」 ハルキは相手の反応に手応えを感じ、ほくそ笑む。 (ま、新品である保証はねえし、万が一にも買い換える可能性もあるけどな…。 …でも図星だろ。 『クッ……。』とか言ってるし。) 「第二! お前達のその格好。 ……制服姿でブーツに手袋付けてる女子高生なんていねぇぜ…。」 正直これにはハルキも呆れた。 いくら何でも怪しすぎるだろう。 「クッ……こ、これは。」 「そして最後!」 ハルキは相手の返答も待たずに三本指を目の前で立てた。 「俺はよ…。ちょっと諸事情があって、この学校の生徒全員の顔と名前覚えてんだ。 あんたら…どうりで見かけねえツラだと思ったよ。 紗羅と並ぶくらいの美少女がこんなにいんだったら一人くらい顔覚えてても良いはずなのによ!」 「……ッ!」 相手はもう言い返せなくなった。 (ま、誤魔化しようならいくらでもあるんだがな…。 相手が単細胞のバカで良かったよ。) ハルキは心の中でそう思うと、最後に付け足すようにこう言った。 「そんで…この学校の生徒でもない人間がわざわざ成り済まして襲ってくると言う事はその正体を知られたくないと言うこと。 そこでつい最近俺に心当たりあるのはスパイ養成学校の事を調べてたって事。 だから俺を消しにきたってわけ。 …どう?名推理だろ?」 ハルキがピッとリーダー格の少女に指を差す。 「………ッ。」 すると彼女は最初こそ苦虫を噛み潰したような顔をしていたものの、 諦めたのか、吹っ切れたのか、フンッと鼻で笑うと… 「……。 そうね…バレてしまっては仕方がないわ。」 自分の制服に手をかけたーーー そしてバサッとその手を華麗な動作で払うと、着ていた制服が全て脱ぎ去られた。 それに倣い、周りの少女達も一斉に制服を脱ぎ去る。 まるで何かのお祝いかのように数えきれない黒の衣服が舞い上がると、その下に立ち並ぶのは、 制服を脱ぎ払い、右手を天高くあげたーーー スクール水着の少女達だった。 メラッーーー ハルキの心の中にこみ上げる何か… それはまるで揺らめく小さな火のように。 それも、黒くーーー 黒くーーー心の中で燃える黒炎。 彼女達のいでたちは、あの日父親を殺した女スパイと同じものだった。 白の肩紐、それは胸から続き、背中でV字になっている… 黒のスクール水着 腕は肘下まである黒の光沢を放ったグローブ。素材はレザーかラバーか、それとも特殊素材か。 グローブが肘下まで覆っているのに対し、その下にもう1着手袋のようなものを着用しているのか、グローブの下からは伸縮性のありそうなスパッツの生地のような物が同じく黒の光沢を帯びながら肘上まで覆っている。 足も同様、黒光りしたなんの装飾もないブーツが膝下まで覆っており、その下に腕と同じ素材のニーソが膝上まで伸びていた。 「………。」 ーーーまるであの時と同じだ。 今目の前にいるリーダー格の彼女は、腰を左に突き出し、左手を腰に当て、右手は制服を脱ぎ払ったまま斜め上に掲げている。 その艶のある長い黒髪は風に靡き、整った顔立ちは自信に満ち溢れていてーーー ほどよく膨らんだ胸ーーー ほどよく締まったくびれーーー ほどよく膨らんだお尻ーーー そしてそれらをピッタリと包む、スクール水着。 そして股下から伸びる綺麗な足は先ほどと変わらず、左に突き出した腰骨から斜めに伸びていた。 スクール水着とはこんなにも魅力的なものだったのか? 彼女の美しさがあるが故なのか? とにもかくにも、ハルキには彼女ーーーいや、彼女だけでは無い周りを取り囲む少女達全員に、まさに目のやり場もなくなるような眩しさを感じたのだった。 しかしハルキは…… 「残念ながら、私達の正体を知られたからにはーーー ただでは帰せないわ。」 リーダー格の少女がキリッとした表情で言い放つ。 いや、だからこそハルキは……… とてつもない怒りを覚えた。 父親の仇である彼女達に対して、劣情を抱いてしまった事に。 「全員!やってしまいなさいッ!」 彼女が右手でピッとハルキを指差し、凛と張る声で下知。 途端ーーー 周りの少女達が一斉にハルキに襲い掛かった。 「ッたあぁーーー!!!」 黄色い掛け声も幾重にも重なればそれなりに迫力が出るものだ。 「………。」 ハルキは未だ無言のまま立ち尽くしている。 そして… 「やーーー!」 一人のショートの髪を後ろで束ねた小柄なスク水少女が突出してきた。 その刹那ーーー 「ッ………!!!」 ハルキの渾身の右拳が彼女の顔面に叩き込まれたーーー 小柄な彼女の小さな顔はハルキの拳のサイズにちょうどよくめり込み、突進してきた勢いそのままにもんどりを打った。 ひっくり返った足は彼女の、湧水のように鼻血を溢れさせる顔面を挟むようにし、天に見せつけるかのように露わになった股間は、スク水越しにも恥部の筋が浮き出ているーーー いわゆる、マンぐり返しの態勢で倒れた。 さっきまで小顔で可愛らしかった彼女の顔など想像もつかぬ程、彼女の顔は歪み血塗れの状態でーーー その表情は先ほどハルキに投げ飛ばされた少女のような儚げなものとは違い、目は半開きでその目に光はなく、虚ろで可愛らしさとは正反対の表情を晒していた。 一言で言うと… かなり滑稽な姿だった。 彼女の身体はピクピクと痙攣をしていたが、やがてその痙攣が収まるとーーー 今度は股間から噴水のように液体が噴き出した。 その尿はまるで計算されたかのような放物線を描くと、その先にあったのは彼女の顔。 血塗れになった可憐な顔を洗い流すと、その無様な表情が露わになった。 「クッ!」 「なっ……!?」 その姿を見て同じく迫ってきていたスク水少女達も怯み、突進を躊躇する。 しかしーーー そんな彼女達にハルキはあくまで無表情に、飄々とした態度で… 「アンタらのせいで今の俺はちぃーっと機嫌が悪りーんだ… ぶち殺される覚悟があるならーーー かかってきやがれッ…。」 ただ、その目には確かな殺意があった。

スク水戦闘員を殲滅せよ 6話

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